2013年4月10日水曜日

Blackmagic Pocket Cinema Camera





NAB2013でBlackmagic Designから新たなデジタルシネマキャメラが発表された。

革新、再び。今度は小型化。Blackmagic Designは底知れない会社だな…

12.48mm×7.02mm Super16サイズ CMOSセンサー(35mm判換算で約3倍)
・1920×1080 FullHD(23.98p/24p/25p/29.97p/30p)収録
・CinemaDNG RAW、Apple ProRes422 HQ 記録対応
・電子接点付きマイクロフォーサーズマウント互換
・最大13ストップのダイナミックレンジ(Film/Videoモード記録対応)
SDHC/XCカード収録(ProRes422HQ時、64GBカードで約30分収録可)
交換バッテリー!(Nikon EL-EN20互換、連続1時間駆動。充電1時間15分)
・3.5inch 解像度 800×480 液晶モニタ(iPad Retinaとほぼ同じ266.56PPI)
・microHDMI出力、オーディオ入力、ヘッドフォン出力、LANCリモート端子
・DaVinci Resolve Lite 同梱(フル版でないのは残念…でもLiteでも良いよね)
・幅:128mm 厚さ:38mm 高さ:66mm 重量:335g

価格はなんと$995!(¥101,800)で7月出荷開始予定!ホントかよ…
これはイイね、正に必要にして十分! 間違いなく買いだな!

このコンパクトデザイン!…動画撮るんだから録画ボタンありゃシャッターボタンなんか要らんわ!みたいな、バッテリーとカードしか入れないよグリップをはじめ、ほんと既成概念に囚われない自由さと、必要しかない潔さ!敢えてタッチパネルを切ったところも評価したい。あれは正直使い勝手以前に映り込みがちょっと…だったので。

かつては弱点だと思っていたスーパー16というセンサーサイズだが…2.5KのオリジナルBMCCよりも若干狭まり、レンズ焦点距離の35mm判換算値で約3倍となってむしろ計算しやすくなった。(例:Voigtlander NOKTON 17.5mm F0.95で52.5mm)これはこれでありだと思う。この換算値が嫌なら、恐らく年内に出るだろうMETABONES SPEED BOOSTER(EF-MFTマウント版)を使えばよい。

で、昨年「たぶん来年にはスーパー35mmサイズのセンサーを搭載してくるだろう。そうなったらもはや最強のコストパフォーマンスである」と書いていたが、実際その通りになった。しかも4K

Blackmagic Production Camera 4K



21.12mm x 11.88mm Super35サイズ CMOSセンサー(35mm判換算で約1.8倍)
4K=3840 x 2160 UltraHD(23.98p/24p/25p/29.97p/30p/1080i)収録
・圧縮CinemaDNG RAW、Apple ProRes422 HQ 記録対応
・Canon EF、ZEマウント互換(電子接点付き絞り制御)
・最大12ストップのダイナミックレンジ(Film/Videoモード記録対応)
・リムーバブル2.5inch 256GB SSDで記録
・Thunderbolt端子でMacに直結!(キャプチャー、波形モニタ表示)
・5inch タッチスクリーン 800×480 液晶モニタ(シェード付)
・6G HD-SDI出力、オーディオ入力、ヘッドフォン出力、LANCリモート端子他
DaVinci Resolve、Blackmagic UltraScope 同梱

価格は$3,995!(¥406,800)で7月出荷開始予定!ホントかよ…
あーららーなんつー値段をつけるんだ…REDもSONYもCanonもPanaも一気に吹き飛ばしそうな…大丈夫か?
もう4KといったらREDじゃなくてBMDなのかもなー。そうでなくともAPS-Cに近いスーパー35のセンサー搭載ということで、EFレンズユーザーにとっては待望のモデルだろう。グローバルシャッターの採用でローリングシャッター現象が出ないのも得点が高い。気になるのは所謂ハイスピード、HFR記録ができないことと、センサーの関係かダイナミックレンジが1ストップ分下がっていることだが、これもやはり過渡期の4Kキャメラということなのだろう。来年には決定版が出るはずだ。

昨年10月、仕事先の御方のご好意でBMCCデモ機を触らせてもらい、テスト撮影したのだが…あの液晶画面で見た通りの結果がMacに表示された時の感動は得も言われないものがあった。こりゃ凄いのが出てきたぞ、とEOS MOVIEの時以上に強く感じた。だが同時にコレもっとNEXぐらい軽くならないかなーと、当然4Kにも対応してと思ったのも事実。
それらの願いは今年ほぼ叶ってしまったわけだが、多分来年はPocket Cinema Cameraサイズで4K、だな!
(流石に無理だろうと思うが…BMDならやりかねない)


Blackmagic Cinema Cameraの場合、実際問題キャメラとしてはとても使いづらいものの、一回でもその画を観てカラコレやってみれば使いたくなること間違いなしなのだ。何せ一番下のモデルですら1080p/220Mbps/4:2:2のデータがそのまま収録できる。スペックはほぼHDCAM SRと変わらないのだ。このコストパフォーマンスは無敵といっていい。Blackmagic Designの春の大攻勢、やはりこの流れはどこも止められそうにない。


でも、やはりBlackmagicはホントに発売日を守らない会社だったな…BMCCは自社初のキャメラ生産で歩留まりが悪かったのか、結局安定供給されるまで本来の予定から半年以上かかっていた。今回の2機種も、7月出荷開始といって年内に入れば御の字だろうが、実に楽しみなキャメラなのでちゃんと納期を守って出して欲しいところ。
このブログも放置しすぎてここ一年で機材ネタはBlackmagic Cinema Cameraしか書いてない…記事もほぼ使い回しだ、不精者だなぁ私も。