2011年10月19日水曜日

EOS-1D X

昨日、CanonからEOS-1D Xが発表された。来年3月発売予定。
1Ds1Dのラインを統合し、35mmフルサイズセンサー搭載機としては5D MarkII以来3年ぶりに出るEOSの新フラグシップ。

最高12コマ/秒の連写能力、1800万画素に抑えた感度重視の撮像素子、メインの画像処理エンジンDIGIC5+デュアルに加え、被写体解析処理用のセンサーとDIGIC4を搭載して実現した新AE方式「EOS iSA」、それに連携し顔・色認識で被写体を追従する「EOS iTR AF」、高密度61点AFセンサーなどなど…スチルカメラとしての進化はもちろんだが、動画方面の機能「EOS MOVIE」もかなり進化している。

H.264動画記録時に従来使われてきた圧縮方式の改良である「IPB」に加え、ネイティブ編集が容易なIntraフレームのみの圧縮とした高画質モード「All-I」を採用。これによる1080p撮影時の記録容量はIPB方式の約3倍となる685MB/分、ビットレートは91.3Mbpsである。この改良が画質をどれだけ引き上げられるかは実際の画を見てみないことには何とも言えないが、仕様上は大いに期待できる。(キヤノン公式のサンプルページ

そして来る11月3日、ハリウッドで予定されている「歴史的な発表」。登場がほぼ確実視されるEOS MOVIE専用機・キヤノン初のデジタルシネキャメラの概要も、今回のEOS-1D Xの発表から大まかには見えてきそうだ。(個人的に今度登場するのは5D MarkIIIではないと予想する)

希望的観測を交えて言えば、
・スーパー35mmサイズ 16:9アスペクト比の新センサー(非飛び越し走査)
・1920×1080p 60/30/24fps 圧縮方式はH.264「All-I」色空間は4:2:2
・動画に特化し、絞りリングを備えたEFマウント互換のND付き新レンズシステム
・PLマウントアダプタオプション
・CFカード2スロット、ファイル自動分割で30分制約なしの長時間記録対応
・HD-SDI出力で非圧縮での外部記録に対応、HDMI出力で同時モニタリング
・音声記録はXLR入力の他、風音低減など業務ビデオカメラに準ずる仕様
・SMPTEタイムコード、TC入力端子搭載・外部同期対応

ビデオカメラなので当然ながらミラーレスだが、形状は…正直どうなるか全く分からない。
これが今現在、キヤノンの業務用デジタルビデオカメラのラインナップで空席となっている、かつて「XL1シリーズ」が占めていた位置に収まってくると予想している。というか、「歴史的」ならこれぐらいはやってほしいものだと思う。
この仕様で80万を切ってくれれば、同日発表で恐らくはSCARLETをぶつけてくるであろうREDはひとたまりもないと思うが……さて、再来週どうなるか楽しみである。